婦人科形成のお話その19ー美容外科オプションの闇〜ウェッジ法〜リニア法〜ナチュラルカーブ〜
- 2026年2月10日
- 婦人科形成(女性器形成)
大阪府高槻市茨木市のあゆ皮フ科クリニック院長の菊澤亜夕子です。私は外科好きの皮膚科医ですので、粉瘤や脂肪腫といった皮膚のできもの全般なんでも手術をしておりますが、私がどの手術にも増して熱心に行っているのが婦人科形成です。デザインにはセンスを要し、縫合技術にも差が出やすい手術の一つであるので、術者としてはかなり気合が入るものです。
先週末に行った札幌の雪まつり。旅行好きの院長です。
当院では、縫合方法や術式、糸の種類によるオプションはないので、全部一律の料金でお任せいただければ一番いいようにしますので、基本手術の予習もせず全然わからんけど任せるわ、という感じで構いません。なので特に今日のお話のような細かな術式を知っていただく必要もないのですが、銀座の専門クリニックでは、ものすごく細かなオプションがあるようなので、解説しておこうと思います。確かに、患者さんも賢く知識を持っていただいた方が、よりカウンセリングも受けやすいし、備えあれば憂いなしということで、余裕のある方は予習していただければと思います。
婦人科形成において手術範囲について
まずは婦人科形成における必要な手術範囲についてです。当院でも範囲によってだけは値段に差が出るので、ざっくり把握してほしいなと思います。
①小陰唇
見た目に一番影響しやすく、肥大よる不快感が最も起きやすい部位が小陰唇です。そのため手術ニーズが一番高く、ほぼ全員が受けていただくのが小陰唇を縮小させる手術になります。イラストで示すと、この点線部位ですね。

②副皮
次に、同時に手術することの多い副皮。副皮は小陰唇と引っ付いていたり、独立していたりしますが、機能のないヒダなので、完全に切除してスッキリさせてしまう部位です。元々ある方とない方がいらっしゃいますし、片側だけある方も珍しくないです。

③クリトリス(陰核)包皮
包皮はクリトリスを覆う部分の皮膚になります。みなさん存在しますが、特にたるみが強かったり、被りが強すぎる時は、全体のバランスを見ながら同時に切除することがあります。こちらから推奨する頻度としては少ない部位です。

④会陰部贅皮
小陰唇よりさらに肛門寄りの皮膚で、余剰な皮膚が目立つ場合にスッキリさせることができます。ごく稀に一緒にしておくと綺麗ですねとお話しする部位です。

婦人科形成の手術では、これらの①から④部位を組み合わせて手術を行います。どこまでの範囲の手術が推奨されるかについては、診察の上カウンセリングの際に提案しています。
小陰唇の切除方法
婦人科形成の中でも小陰唇部分(時に副皮も合わさる部分)の切除法についてです。当院ではこれから示す術式によって金額も変わりませんので、患者さんが特に知っておく必要もありませんため、今まで黙ってました←。が、なんと!クリニックによっては術式や細かなデザイン、縫合方法によって値段が違ったり、オプションになっているということを知りましたので、ここで解説しておきます。まず大きく分けて二つの切除法があります。
①リニア法(linear法)

シンプルに真っ直ぐなラインで切除し縫合します。外側辺縁の黒ずみも広範囲にとれます。

こちらはリニア法の症例写真です。副皮も絡んでおらずシンプルに線状に切除しております。
②ウェッジ法(Wedge法)

小陰唇の一番突出した部位をV字に取り除き、縫い合わせます。色味も含めて自然な印象を残したまま大きさのみ小さくすることができます。

こちらの症例写真は、小陰唇と副皮が連続しており、ヒダの形状からリニア法とウェッジ法を組み合わせたハイブリッドでデザインしております。
その他美容外科クリニック特有の闇的オプション(当院では標準)
ナチュラルカーブ法
ナチュラルカーブってヒダのラインをなめらかにするってことですね。これがオプションとして示されるクリニックがありますが、これつけなかったらガタガタの傷になっちゃうのかな・・とおせっかいながら心配になります。オプションで提示されたらつけるしかないと思われる縫合方法ですよね。当院ではもれなくナチュラルカーブです。いくら安くていいと言われてもガタガタになんて縫えませんし、これまでわざわざ説明したこともありませんでした。
ウェッジプラス
リニア法に加えて、ウェッジ法をうまく組み合わせることでバランスをとる方法。チュラルな形状にするためには必要な時は避けて通れない技法かと思います。私は必要ならわざわざ患者さんに相談せずに、勝手にしてきましたが、上手なネーミングで格好いいなと思いました。
美容糸
外科糸は縫合糸の傷跡が残りやすい太くて安価な糸。それに対して美容糸は抜糸不要の自然に脱落する質の良い糸です。
まとめ
当院では、患者さんの外性器の形状により手術範囲が決定されるので、範囲による値段差はございますが、それ以外の術式オプションはありません。要は患者さんが迷うような選択肢はほとんどございませんので、「やる」か「やらんか」の二択みたいな感じです。
糸はもちろん一番良い美容糸しか使いません。安い外科糸も置いてますが、整容面を重視する婦人科形成においては、汚くなる可能性のある糸を私が使いたくないから、もはや患者さんには選ぶ余地はありません←。
そしていつだってヒダはナチュラルカーブを目指します。全員もれなく。安くでできる、見た目は気にしないガタツキ法なんてのはありえません笑。嫌です。
ウェッジ法とリニア法の選択はお任せください。大体はリニア法もしくはリニア法+ウェッジ法のハイブリットで行ってます。ヒダの形状で私が選択しますので、患者さんの要望は特に伺ってません。申し出たい方は相談くだされば、それもまた嬉しいですが、基本は私が一番いいと思う形で行います。
正直外性器の形によって、少し手間のかかるタイプの方は紛れてまして、私としても手間の分をオプションにしたい!という悪魔の囁きもたまにおきますが、スタッフも先生ダメです!と言ってくれるので、今のところ、ヒダがどんなに複雑で、どんなに細かい作業を加えようとも、手術範囲のみで値段が決まるという、とてもシンプルな料金体系を採用しております。正直、患者さんに高いメニューを勧めるって、こちらの精神も変なところで削られるので、説明しやすい今の価格設定が楽なので、続けられるかぎりこれで行く予定です。

ではまずはカウンセリングで相談しましょう。なんて簡単に言うものの、手術を受ける日より、多分カウンセリングに来るというその第一歩が一番緊張しますよね。
私も先月より、昨日より、今日が一番上手い!と自分で思えるよう、日々精進して、患者さんの第一歩を大切にできるよう頑張ります。
