婦人科形成のお話その18〜女性のデリケートゾーンの悩み〜手術を検討する理由|あゆ皮フ科クリニック|高槻市の一般皮膚科・小児皮膚科・皮膚外科・美容皮膚科

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婦人科形成のお話その18〜女性のデリケートゾーンの悩み〜手術を検討する理由|あゆ皮フ科クリニック|高槻市の一般皮膚科・小児皮膚科・皮膚外科・美容皮膚科

婦人科形成のお話その18〜女性のデリケートゾーンの悩み〜手術を検討する理由

 こんにちは。大阪府高槻市茨木市のあゆ皮フ科クリニック院長の菊澤亜夕子です。今週は婦人科形成のオペが続きました影響で、連続で婦人科形成の記事となってしまいました。これが年内最後のブログかな、いやまた俄然やる気を出して投稿するかもしれないし、という感じで、いつも気分で運用してる院長ブログです。

デリケートゾーンの女性特有の悩みと手術による改善の見込みを解説

婦人科形成を検討される方のさまざまなお悩みを列挙しながら、それぞれの悩みに対する手術による悩み改善の見込みについて、私見のみで解説してみます^^

①小陰唇〜副皮のヒダが大きくはみ出ていることによる症状

✔︎タイトな衣類を着たときに生じる痛み 
→お悩みの頻度としては最も多く、小陰唇〜副皮を整えるとほぼ解消されます。 

✔︎常日頃感じるデリケートゾーンの違和感
→改善が期待できます。

✔︎ポジションを整えないと落ち着かない感じ
→わざわざポジションを気にしなくて良くなると思います。

✔︎自転車の乗る時の擦れや痛み
→改善が期待できます。自転車も気にせず乗れるようになるでしょう^^

✔︎尿の飛び散り
→解消されるケースが多いとはいえ、ヒダの大きさの問題だけとは言い切れないので、確実に解消されるかは分かりません。

✔︎性感度の低下
→包皮の被りで感度が落ちている方は包皮の調整により多少の改善が期待できる可能性はありますが、改善されたらラッキーくらいの気持ちで手術を受けていただいた方が良いです。原因が他にあることが少なくありません。あちこちのホームページの情報では改善が期待できるような記載を見受けるものの期待を持ちすぎないほうがいいような印象を持ってます。私自身たくさん手術をしていても、執刀医として患者さんに性生活の改善具合をなかなか聞きづらく、正直なところどの程度の改善効果があるのか、実際の声として把握できてません。今後コミュ力上げて、この辺まで把握できたらいいのですがハードル高めです汗。

✔︎性交時にヒダが巻き込まれて痛い
→これは物理的なヒダのサイズが大きく関与してますので、解消されるでしょう。

②小陰唇〜副皮〜包皮の形状による見た目の問題

✔︎ヒダのサイズが大きく大陰唇から飛び出して目立ってしまう
→基本的には立った時に大陰唇の中に小陰唇がしまわれるようなお行儀の良い形に整えます。ただし、大陰唇の肉厚感に影響される部分があり、厚みがあると小陰唇は見えなくなりますが、加齢で大陰唇が痩せていたりすると、多少術後も小陰唇が出る時もございます。小陰唇を小さくしすぎる弊害もありますので、膣が乾く、ひりつくなどのトラブルに悩まされないことを優先しながら無理のない自然な形を目指して整えてます。

✔︎左右差や不揃い感
→フェイスラインや目なんかの顔のパーツも多少左右差がある方が多いですが、それ以上に女性の外性器は左右差が大きい部位です。副皮が片方あって、片方は元々ない方なんかも少なくありません。ゆえに元々の左右差やヒダの不揃いな感じを整えることで、見た目もより自然で、美しく整えていきます。元々のヒダの形状的に完璧が難しいこともありますが、左右差はかなり改善させることできます。

✔︎ヒダの黒ずみによる色調の変化
→元々小陰唇の外側は色味が濃く茶色い部分です。乳輪もそうですが、ピンクの方はほぼいません。なので色が濃いからといって特段心配することもありませんが、婦人科形成で小陰唇のサイズを整えることで、外側の茶色い部分を小さくすることで色の濃さが気にならなくなります。ただし、色味だけを追いかけて小陰唇を小さくしすぎると機能的な問題を生じ得ますため、機能に影響がない範囲で整えます。元々ヒダの出っ張りによる痛みなどの症状だけが気になっている方も、色味まで綺麗になるので喜ばれることも多いです。

③小陰唇〜副皮〜包皮の形状による衛生面の問題

✔︎ヒダを移動させて洗浄しないと垢が溜まる
→小陰唇〜副皮が発達して大きい方もサイズが大きくなくても、ヒダが織り込まれて複雑に凹凸とシワを形成しているタイプの方は、手術でできるだけヒダの織り込みが少なく、シワが減るようにデザインしてます。手術により日々のお手入れもグッと楽になることが期待できます。

✔︎おりものが気になる
→こちらもよく他院さんのホームページなどで記載がありますが、おりものは膣〜子宮の中、要は奥の方から分泌されるものなので、基本女性器の形状とは関連が考えずらいです。まずは産婦人科での診察が優先されます。手術のような侵襲的な行為は、最終手段にしたいところ。

✔︎匂いが気になる
→こちらも奥の方からの分泌物からくる病的なものの可能性があり、その場合は産婦人科で診てもらうのが優先ですが、ヒダに挟まった垢の溜まり、汚れによるものであれば、婦人科形成で改善が見込まれます。

④気持ち的な問題

✔︎見た目のコンプレックス
→はみ出ていることで大浴場で人目が気になるなどがあれば、手術によって気持ちはだいぶ楽になると思います。介護される時のことを考えて、恥ずかしいから予防的に手術を受ける方もおられます。私が考えるには、介護という側面を考えると、VIO脱毛しておいたり、ヒダがシンプルでスッキリしてる方が、圧倒的に洗浄しやすく清潔を維持できると思います。

✔︎パートナーからどう思われているか心配
→これは男性の好みもあるでしょうし、ヒダが大きくて気にする男性がどれほど多いのか分かりませんが、本当にそんなに気になるものか不明です(私も女だし。女性が気になるほど、男性は気にしていないケースもあるのではとも思いますが、ただヒダをスッキリさせて、できるだけ自分的に気になることを減らして、自信を持てるようになるなら、手術をする価値もあると思います。同性の外性器を見る機会はほとんどないと思うので、「自分てどうなの?」という方は、まずご相談いただければ、標準的形状か、手術の適応があるのか、私の意見もお伝えしますね。

患者さんからの教えてもらった手術のキッカケ

先週は立て続けに、婦人科形成の手術が続きまして、短いカウンセリングの際には言えないような話も、1−2時間の手術中に会話が弾んで色々お話ししてくださることもあります。今回は「手術のきっかけ」をお二人から聞かせてくださり、私も嬉しくなってたので、ご報告してみます。

お一人目。元々運動は苦手なタイプだったけど、数ヶ月前に健康目的に運動を始めたそう。自転車漕ぎ×ノリのいい音楽といった習い事で、楽しくてどハマり中と。やってみたら案外運動が楽しめる!と、とても前向きな気持ちになり、その流れで、長年悩みだったデリケートゾーンの悩みも解決したいと思いたち、手術に至ったとのこと。

お二人目。新卒から長年公務員のお仕事をされていたそう。ところがこのままこのお仕事を続けた時に、スキルアップの心配が湧いたり、将来が見えない感じがあり、同僚の引き止めにも負けず、一念発起して、都心部の民間企業に転職したとのこと。実際に転職してみると仕事内容も新鮮で、都心部への通勤も楽しく、給料もアップして良いこと尽くしの今があると。「世間的な成功」や「世間的な安泰」を捨てて、自分の違和感や直感を大切に行動できるって素敵ですね。退路をたった挑戦にはリスクはあるけど、新しいこと始めると、いいこと多いなと前向きな気持ちになり、悩んでいた婦人科形成の手術を思い切ってやってみたい!という考えるようになり、手術を受けることにしました、と。

こうして何かに取り組んだことで、気持ちが上向いて、手術を受けてみようと来院される方もおられますし、手術してから人生に前向きになったと教えてくださる方もいらっしゃいます。どちらが先であっても、人生の良い流れに関われることが私は嬉しいし、自分の手作業(手術)で、誰かが元気になってくれたり、悩んでいた誰かの背中を押せたり、本当に素敵な仕事だなと我ながら思います。美容的な治療は病気ではないので、絶対にしないといけないものではないけれど、思い切って受けることで人生が前向きで明るい方向に進むきっかけになった、そういうリアルな話を教えていただくと、また私自身も人生を振り返る機会になります。人生で感じる違和感を初動の速さに繋げ、挑戦しない後悔より、失敗してもやる後悔を取りたいと、気持ちに喝が入りました。

40代から始めるアイススケート。格好よさは捨てることも大事、笑。なりふり構わず途中から楽しくなって2時間滑ったら、初心者らしく足に床ずれを形成しました。。。

婦人科形成は、医療行為ですし、ノリでするような手術ではない分、そこに至るまでのそれぞれのストーリー、そしてその後のストーリーがとても尊く感じます。

手術を受けてくださる患者さんの人生に良い影響が出るように、安全第一を守りながら、思い切った選択に後悔の出ないよう、患者さんのその先の人生に対しても最後まで責任を持って、今後も手術に取り組んでいきたいなと改めて思いました。

息子にせがまれて、参戦した人生ゲーム。小心者の私も、この時だけは気が大きくなってリスク取りまくった人生が歩めて楽しかったです。