治りにくい・重症ニキビ治療の切り札!イソトレチノイン(ロアキュタン・アキュテイン)について|あゆ皮フ科クリニック|高槻市の一般皮膚科・小児皮膚科・皮膚外科・美容皮膚科

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治りにくい・重症ニキビ治療の切り札!イソトレチノイン(ロアキュタン・アキュテイン)について|あゆ皮フ科クリニック|高槻市の一般皮膚科・小児皮膚科・皮膚外科・美容皮膚科

治りにくい・重症ニキビ治療の切り札!イソトレチノイン(ロアキュタン・アキュテイン)について

この頃ほど良い温度感でとても過ごしやすい日々ですね。春は私が一番好きな季節です。普段はクリニック以外でも働いたり、何かと週末も仕事の予定を入れていますが、この時期だけはアルバイトも減らして、週末少しでも多くお外で遊べるように計画しています。逆に冬は苦手すぎて冬眠するだけという本当に生産性のない生き方になるので、基本仕事を詰め込みます笑

先日は兵庫県の佐用町に行ってきました!ひまわりが有名なところですよね。グランピング+古民家がテーマのグラミンカ(ここお気に入りの施設です)に宿泊して、近くの小川でアカハライモリを大量に捕獲して、川に返して大喜びでした。海より川派の私は、塩のない澄んだ川の水が大好物でついつい入りたくなります。

(しっかり帽子と首タオルと日焼け止め塗って飲んで遮光は完璧)

(アカハライモリ。名前通り本当にお腹が毒ぽい真っ赤!なのに動きが緩慢で捕まえやすい)

(赤い屋根が特徴的な集落を宿泊施設にリノベーション)

さて・・・

高槻市のあゆ皮フ科クリニックでは、毎日毎日たくさんのニキビ患者さんがご来院下さいます。何件も皮膚科に行ったけど、なかなか良くならないため色々検索してやっとたどり着いてくださる、治りにくい重症のニキビ患者さんも少なくありません。

ということで、今日はアメリカでは長い歴史はあるけれど、日本では厚労省の認可がなく保険適応外となっている、大変有効性の高いニキビ治療薬である、イソトレチノインについてお話ししてみます。

皮膚科医はイソトレチノインをまず始めに処方するか?

答えはいいえです。まずはエビデンスがあって、保険適応で、怖い副作用のないニキビ外用剤から治療を始めることがほとんどです。昔に比べて今はいい塗り薬があるからです。

ニキビが青春のシンボルとされていた時代には、赤ニキビの薬である抗菌剤しか治療薬がありませんでしたが、今や保険適応で面包という、ニキビの赤ちゃんとも言える、白いプツッとしたニキビのでき始めにも効果のある薬が複数発売され治療の選択肢が格段に増えたのです。

ファーストチョイスは保険適応の塗り薬

その有効成分は、過酸化ベンゾイル、アダパレンという2大成分ですね。実際の商品名は、ディフェリンゲル、べピオローション、デュアック、エピデュオこれら4種類の保険適応外用剤にその成分が含まれています。

 

このようなタイプの浅いブツブツの小さいタイプのニキビには、これらの保険適応の外用剤がとてもよく効きます。できてから塗るのではなく、予防的に塗り続けることでツルツルのお肌を目指すことができます。

大きな赤〜紫ニキビにイソトレチノインが有効

ところが、赤や紫の大きなしこりやブヨブヨした膨らみを伴うような嚢腫様ざ瘡などの重症のニキビには、これらの保険適応の外用剤と抗生剤の内服では、どうしても改善が難しいニキビも少なくありません。

このような大きく、深いタイプのニキビの方を中心に、上手に適応を選ぶと、イソトレチノインはとても効果が高く、重症ニキビの切り札と呼ばれるのも納得です。

そしてこれらの大型の深いニキビができる方は、将来ニキビによって毛包の壁が壊れて起こる毛穴の傷、つまりゴツゴツとしたり窪んだりする一旦生じると改善が難しいニキビ跡を形成しやすいので、とにかく早い段階での治療がとても大切なのです。

ニキビ治療のゴールは、なんといっても将来のニキビ跡の予防!

跡形が簡単に治るなら、ニキビ治療は、肌がきれいになりたくなったタイミングで始めよう!手遅れなどない、ということになりますが、違うんです。一旦ニキビが傷あとになるとそれはもう大変。美容医療で、痛みに耐え、何回もの施術に伴う時間をかけて、高い治療費をかけてそれでも完全に元通りのお肌には戻れないのです・・成人してから肌質に悩まなくても済むように、そんなに気になってない学生時代から治療介入しておくメリットはとても大きいと思います。といっつも外来でお話ししている通りです。

イソトレチノインってどんな薬?どんなふうに効くの?

イソトレチノインとはそもそもビタミンA誘導体の一つで、保険適応のニキビの内服薬である抗生剤とは全く種類の違う飲み薬です。ニキビの発症機序である

①皮脂分泌の増加 ②毛穴詰まり ③アクネ菌の増殖 ④炎症

それら全てのプロセスに対して、働きかけてくれますが、メインの作用は皮脂腺を小さくさせて、皮脂分泌を抑える!です。

皮膚のターンオーバーを整えることで、毛穴詰まりを解消させたり、アクネ菌が蔓延るのを抑えたり、炎症を抑えたりもしますが、皮脂を抑える!これが最大の効果です。それが後に説明する副作用にもつながるのですが

イソトレチノインの内服方法や治療期間は?

気になる治療期間ですが、毎日食後に1−2回内服し、6−12ヶ月内服していただきます。抗生剤のように飲んで、中止して、また飲んでというような使い方ではなく、しっかり月単位で内服して良くなったら、減らして中止しても、その後年世にわたって効果が持続する、そんな薬です。

再発予防のポイント

体重当たりの薬の用量とその内服期間によって、再発率が変わってきます。つまり「どのくらいの量をどのくらいの期間のみ続けたか」が大事ということですね。

実際には、症状によって必要とされる服薬量や期間については、変わってきますし、1-2ヶ月おきの通院の中で経過をみながらアドバイスしております。薬の容量は海外では体重当たり0.5-1.0mgが基準とされていますが、当院ではそれより低容量、主に1日10-30mg程度で治療している方がほとんどですが、ほぼ皆さん効果を認めております。必ずしも外国人のデータは日本人には当てはまらないと考えます。

もう1つ、薬を減量・中止するときのポイントとしては、薬を減らしながら、始めに説明した保険適応の外用剤などのスキンケアの強化にシフトしていくことも大切と考えております。

イソトレチノインの副作用

皮脂分泌を抑えるのが主作用ですので、逆に皮膚が乾燥しがちになります。特に唇の乾燥は必発で、皆さんにリップを塗って過ごしてもらっています。口角が切れたり症状が強い場合には、服薬量を相談したり、炎症止めの塗り薬を出したりしていますが、服薬を中止すれば必ず治る症状ではあります。

そのほかの副作用は頻度はぐんと減りまして、めまい・頭痛・関節痛・光線過敏などです。

自覚症状はありませんが、肝機能障害・脂質異常などの副作用もあるので、内服開始前と開始途中1−3ヶ月目に血液検査を推奨しております。

イソトレチノイン知っておくべき注意点

イソトレチノインには催奇形性がある

とても大切な注意点として、イソトレチノイン服薬中は必ず避妊が必要になることです。海外では経口避妊薬のピルと併用も推奨されています。イソトレチノインには催奇形性と言って、赤ちゃんに影響が出ることがあるので、妊娠予定・妊娠中・授乳中の方は内服できません。女性の場合は内服終了後6ヶ月、男性の場合は内服終了後1ヶ月の避妊が必要とされています。最近はそれほど長い期間の避妊は必要ないのではという意見も多く出てきており、避妊期間については見直されつつありますが、いづれにしても一定の期間の避妊は必要になります。

イソトレイノインは12歳以上から適応

また12歳未満の方についても成長障害の観点から処方はすべきでないとされていますが、ニキビに対する薬の容量はそれほど多くないので、これもまた今後見解が変わってくるかもしれません。現状当院では12歳以上の方に限定して処方しています。

イソトレチノインは新しいニキビを抑えることがメイン

基本的にイソトレチノインは、ニキビの発生を抑えていくことを目的としているので、ニキビの跡形、特にクレーターを治癒させることはできませんし、炎症後の赤みや色素沈着といった色味を元に戻す効果は乏しいため、跡形に対する治療を希望される場合は、ある程度新しくできるニキビの勢いが抑えられてから、ピーリングやダーマペン、光IPL治療といった肌施術をご提案しております。新しいニキビを抑えることは急ぎですが、跡形に関しては治療に手遅れなどはありませんので、通常病勢のあるケースでは、まずはイソトレチノインから始めることが多いです。

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ということで、当院では、保険診療を軸としているクリニックですので、適応をしっかり見極めながら、目的と予算などを加味して、保険診療の案内も、イソトレチノインや肌施術など自費診療の提案もしております。ちょっとした毛穴詰まりのニキビの方、治りにくいニキビの方、どなたでもご相談くださいませ^^

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イソトレチノイン(アクネトレント)30日分の料金

10mg ¥15,000+税 
20mg¥22,000+税
30mg¥28,000+税

(20mg・30mg はお安くなりました!たくさんの方に処方するようになり仕入れコストが下がったためです)

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